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このブログは、JQROCから配信されているポッドキャスト番組「サラッとスペイン語♪」を補完するためのテキストブログです。

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2009年1月29日木曜日

Lección 25 スペイン語の時制の種類と現在完了

動詞の3つの基本形

不定詞(原形):辞書に出ている形です。quererやpoderの後や前置詞の後などにもこの形が用いられます。

現在分詞:「estar」とともに現在進行形を作るのに用いられたり、「〜しながら」「〜しているときに」などの分詞構文を形成します。

過去分詞:「haber」とともに複合時制(現在完了、過去完了など)を形成したり、「ser」とともに受動態を形成したりする他、完了の意味を含む形容詞として用いられます。

casar(結婚させる)→casado(結婚している)
cansar(疲れさせる)→cansado(疲れている)


3つの法

まず、「法」に関する説明をWikipediaから抜粋して引用します。

とは言語学で使われる用語で、文法カテゴリーの一つである。が表す出来事の現実との関係(事実的か反事実的か)や意図、聞き手に対する態度などを表す。特に動詞の形態に反映された場合のことを言うが、モダリティ(法性)と同義で語られることもある。断定、疑義、命令、可能・必然、許可・義務、願望・要求などにかかわる。

かなりわかりにくい説明ですが、この「法」と呼ばれるものがスペイン語には3つあります。

直説法:現実について述べる形
接続法:はっきりしていないこと(断定できないこと)について述べる形
命令法:命令文を作る形

以下、補足のためにWikipediaから抜粋して引用します。

直説法とは、話者が事実をそのまま語る場合に用いられる動詞の活用をいう。

接続法とは、勧告・命令・禁止・願望・後悔など、願われたことや考えられたことを述べるである。

命令法とは、その名の通り、命令・希望形を作る場合に使われる。


スペイン語の時制

<単純時制>

現在 現在の行為「〜する」
点過去(不定過去) 過去のある時点での行為「〜した」
線過去(不完了過去) 過去での継続や反復された行為「〜していた」「〜したものだった」
未来(不完了未来) 未来の行為「〜するだろう」
可能未来(過去未来、単純可能形) 過去から見た未来の行為「〜しただろう」

<複合時制>

現在完了(完了過去)「haber」の現在形+過去分詞
現在を基準として、「〜したことがある」「〜してしまった」「〜した」 

過去完了(大過去)「haber」の線過去+過去分詞
過去のある時点を基準として、「〜したことがあった」「〜してしまっていた」

直前過去 「haber」の点過去+過去分詞
現在はほとんど使われない時制

未来完了(完了未来) 「haber」の未来形+過去分詞
未来のある時点を基準として、「〜してしまっているだろう」

可能未来完了(過去未来完了、複合可能形) 「haber」の可能未来+過去分詞
過去のある時点からみた未来に関して、「〜していただろう」


過去分詞の作り方

「ar」で終わる動詞:語幹+「ado」 amar→amo, amas, ama...→am+ado=amado
「er」で終わる動詞:語幹+「ido」 comer→como, comes, come...→com+ido=comido
「ir」で終わる動詞:語幹+「ido」 vivir→vivo, vives, vive...→viv+ido=vivido

現在形が不規則活用でも過去分詞は規則にのっとるものの例
ser→sido, estar→estado, querer→querido, poder→podido, ir→ido, venir→venido, tener→tenido

過去分詞も不規則なものの例
hacer→hecho, decir(言う)→dicho, ver(見る)→visto, poner(置く)→puesto, volver(帰る)→vuelto


haberの直説法現在

yo he (hecho) ジョ(ヨ)エ(エチョ)
tú has (hecho) トゥ アス(エチョ)
él ha (hecho) エル ア(エチョ)
ella ha (hecho) エジャ ア(エチョ)
usted ha (hecho) ウステ ア(エチョ)

nosotros hemos (hecho) ノソートロス エモス(エチョ)
vosotros habéis (hecho) ボソートロス アベイス(エチョ)
ellos han (hecho) エジョス アン(エチョ)
ellas han (hecho) エジャス アン(エチョ)
ustedes han (hecho) ウステデス アン(エチョ)

「haber」の部分だけ取り出すと「he, has, ha, hemos, habéis, han」です。


現在完了の用法

1 完了「〜してしまった」

Yo he cenado. ジョ(ヨ)エ セナド。 私は夕食を食べてしまった。
Mi esposo ha salido. ミ エスポソ ア サリド。 夫は出かけてしまった。


2 経験「〜したことがある」

He estado en Barcelona. エ エスタド エン バルセロナ。 バルセロナにいた(行った)ことがある。

「He ido a Barcelona.」とは言いません。英語で「gone」の代わりに「been」を使うのと同じ理屈です。

¿Has aprendido francés? アス アプレンディド フランセス? フランス語を学んだことがあるの?

¿Has visto la película? アス ビスト ラ ペリクラ? その映画見てしまった?/その映画を見たことがある?


3 近い過去「〜した」

Hoy he recibido tres llamadas. オイ エ レシビド トレス ジャマダス。 今日私は3本電話を受けた。

この用法はスペインでよく使われます。


今回新しく出て来た単語

<名詞>
francés フランセス フランス語(♂)
llamada ジャマダ 通話(♀)

<動詞>
conocer コノセール 知る
casar カサール 結婚させる 「結婚する」は「casarse」という再帰動詞です。再帰動詞はあらためて取り上げます。
cansar カンサール 疲れさせる
cenar セナール 夕飯を食べる



今回は文法用語の解説ばかり長くなってしまった上に、その用語もきちんと統一できず、申し訳ありません。言い訳になってしまいますが、私がスペイン語をそれなりにきちんと学んだのはメキシコに来てからのことなので、日本語でなんと言うかに関しては、かなりの部分、書籍が頼りなのですが、その書籍間でも統一されていないのが現状です。

フランス語も勉強されたことがある方がいらっしゃるかと思いますが、例えばフランス語の文法書ではスペイン語の「線過去」にあたるものを「半過去」と呼びます。こんな風に、書籍や言語によって異なる文法用語が用いられているというのは、学ぶものにとっては非常に煩わしいことなので、なんとか統一して欲しいと思うのですが、それが叶う日は恐らく来ないような気がしています。

番組の中でも言っていますが、今回出て来たそれぞれの時制に関しては、それぞれを取り上げるときに用法など詳しく見ていきます。数多くの時制の存在を今回初めて知られた方は、かなりショックを受けられたかと思いますが、「案ずるよりも産むが易し」で使っているうちに意外と覚えてしまうものです。
来週は頻繁に使われるのに使い方が特殊な「gustar」を取り上げたいと思います。
それでは、¡Hasta la próxima!

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